こんにちはクロワッサンです
みなさんDX銘柄って聞いた事ありますか?
あまり聞きなれない方も多いはず
今回はDX銘柄って何?投資で役に立つの?というテーマで分析していきます
「DX銘柄」は投資の銘柄選定に役立つか分析!
そもそもDX銘柄とは何なのでしょうか
まずは基本的な情報から紹介していきます
DX銘柄とは
そもそもは、経済産業省が東京証券取引所と情報処理推進機構と共同して「デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄)として毎年選定しているものになります
デジタル技術を前提としてビジネスモデルや経営戦略等、取組みを推進している優良企業の中から選ばれます
対象となるのは東京証券取引所に上場する企業で、業種の区分(セクター)毎に選ばれています
DX銘柄とは、東京証券取引所に上場している企業の中から、企業価値の向上につながるDXを推進するための仕組みを社内に構築し、優れたデジタル活用の実績が表れている企業を、業種区分ごとに選定して紹介するものです。DX銘柄に選定された企業は、単なる優れた情報システムの導入やデータの利活用にとどまらず、デジタル技術を前提としたビジネスモデルそのものの変革及び経営の変革に果敢にチャレンジし続けている企業です。選定された企業のさらなる活躍を期待すると共に、これらの企業の優良な取組が他の企業におけるDXの取組の参考となることを期待しています。
引用:経済産業省「DX銘柄2022」「DX注目企業2022」を選定しました!
選ばれる基準は?
選考基準としては企業アンケートや取組み内容から評価されます
主な評価項目は以下のとおり
非常にざっくり言うと、
・デジタル技術での経営戦略がハッキリして実現性のあること
・社内での環境整備、それを活かした組織体制等
これらを重視して今後活躍が期待できる企業を選定しているようです
分析方法
このDX銘柄の選定をされたからと言って投資に役立つでしょうか
分析の項目をいくつか設けて、投資情報として有用性を分析していきます
今回はこの3つを軸に過去の選定された銘柄について分析していきます
選定銘柄一覧
では分析の前に選定銘柄を見ていきましょう
この選考は2019年までは「攻めのIT経営銘柄」
2020年からは「DX銘柄」と名称を変えて選考されています
最新の選定銘柄は以下のとおりです
2022年のグランプリは、
・中外製薬株式会社
・日本瓦斯株式会社(にっぽんガス)
の2社が選ばれています。
今年のDX銘柄は東京証券取引所に上場する企業(約3800社)から、グランプリ含む33社と、注目銘柄として15社が選定されました
過去の銘柄はリンクを貼っておきますので興味のある方は参考にして見てください
デジタルトランスフォーメーション銘柄(DX銘柄) (METI/経済産業省)
分析銘柄
今回は分かりやすく2年分の「グランプリ」銘柄に絞って分析していきます
2019年グランプリ
・ANAホールディングス株式会社
2020年グランプリ
・株式会社小松製作所
・トラスコ中山株式会社
分 析
では先ほど紹介したグランプリの銘柄について分析していきます
参考となる数値は毎年変わるため、参考程度にご覧ください。
2019年
2019年4月23日公表
グランプリはANAホールディングス株式会社でした
株価の値動き
※青色の縦線が公表日
公表日以降、見事に値下がりしています
これは新型コロナウイルスの感染拡大を受け、航空業界の経営が厳しくなったことが大きな要因
公表後の影響はほぼ無いように感じます
銘柄の特徴
ANAは国内線・国際線で首位の企業です
業種は空運業で、2020年以降の下落を見てもわかるように景気敏感株と言えます
一時的な株価上昇が期待できる材料があっても、景気動向によって大きく値動きする特徴があります
株主優待は各種サービス利用時の割引券があり、配当はありません
業績予測
ANAはコロナ禍での影響を受け業績が低下しましたが、徐々に回復に向かっています
2022年の株主総会では、半導体等の精密機器の需要が拡大し、空運の収益は堅調に推移しているとの発表がなされています
航空業界だけでなく、幅広い収益を獲得するための取り組みも期待されています
マイルを利用したANA経済圏の構築を検討する等が具体的な検討事項のようです
結論としては、業績回復が直近の課題であるようです
2020年
2020年8月25日公表
グランプリは株式会社小松製作所、トラスコ中山株式会社でした
株価の値動き
・株式会社小松製作所
・トラスコ中山株式会社
※青色縦線が公表日
2社の株価の値動きとしては何とも微妙ですね
しかしどちらも公表後を見ると一時的に微増しています
銘柄の特徴
・株式会社小松製作所
この銘柄は国内1位、世界2位を誇る建設機械の企業です
建設機械だけでなく装甲車や迫撃砲等、自衛隊で使用される車両も手がけています
配当利回り3.31%と高配当株で、自社製品のミニチュアの優待もあります
株価の値動きは大きくないですが、業種・業績から見て、私はディフェンシブ銘柄であると考えます
・トラスコ中山株式会社
トラスコは機械工具の専門商社です
業種としては卸売業で景気敏感株といえます
配当利回り1.79%で、株主優待なしの銘柄となっています
メモ
ディフェンシブ銘柄・・・景気に左右されにくい銘柄のこと
例:通信業、ガス、電気等のインフラを始め、生活必需品の食品・医薬品が主なセクター
業績予測
・株式会社小松製作所
すでにシェアでは上位を誇っており、自社製品の高度化を図ることを当面の目標としています
工事等の全工程でデジタル化を進める動きも出ており2020年4月からは国内導入もされています
株価・業績共に堅調に推移していくことが期待できそうです
・トラスコ中山株式会社
自社物流サービスを持ち、デジタルを駆使した取組みは群を抜いた内容です
面白い取組みとして、配置薬のように工場現場側に工具等を在庫化しておくMROストッカーというビジネスを新たに創出
デジタルとの相性の良さから今後が期待できそうですが、短期的な株価上昇の気運は見られそうにありません
分析結果
ここまでDX銘柄について見てきました
私個人の見解は以下の通り
DX銘柄はデジタル面を前提とした経営ビジョンや取組み等で選定されます
基本的に数年単位で取組む課題が多く、短期投資の材料としては不向きだと判断できます
しかし、高配当や優待といった長期保有(長期投資)には相性が良いです
短期的な成長ではなく、堅調に成長が見込めるのは長期投資では大きなメリットです
ぜひ長期投資(高配当・優待目的)での参考にして見てください
オススメ銘柄
では最後にDX銘柄の高配当+ディフェンシブ銘柄を紹介します
もし、2022年にDX銘柄として選定された企業から、私が選ぶならコレ!という銘柄をピックアップしていきます
☆ KDDI
通信業:ディフェンシブ銘柄
配当利回り2.85%
優待:カタログギフト等
☆ ソフトバンク
通信業:ディフェンシブ銘柄
配当利回り:5.69%
優待:なし
☆ 東京海上HD
保険業:ややディフェンシブ銘柄
配当利回り:3.30%
優待:なし
☆ 小松製作所
機械:ややディフェンシブ銘柄
配当利回り:3.31%
優待:自社製品ミニチュア
その他、高配当株ではこんな企業も・・・
エネルギー:エネオス(4.28%)
銀行:ふくおかFG(3.76%)
証券:東京FG(6.33%)
まとめ
いかがでしたか?
今回はDX銘柄が投資情報として有用なのか分析して見ました
結果的に、配当や優待といった長期保有目的の長期投資であれば有用であると判断しました。
特に、
・DX銘柄で企業の将来像が明確
・高配当か優待のある
・ディフェンシブ銘柄
であれば投資する銘柄としては候補になり得ると思います。
皆さんもDX銘柄に興味を持っていただき、今後の投資に役立てて見てください
ちなみにDX銘柄のグランプリ企業の情報はYouTubeで公開されているのですが、公開後2ヶ月経っても再生回数が約1500回と残念な再生回数
それだけ知らない、興味のない方が多いということ
他の人と差をつけるためにも、情報として取り入れてみては!?
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